ご挨拶

ようこそ、十八界彫刻教室ホームページに。

このホームページの目的は、教室の活動を多くの方々に知って頂くことと、
「彫刻」にご興味のある方が、「能面」を写すという学びを得るきっかけとなっていただきたいと思います。

最初に彫刻教室名の十八界(彫刻教室)の名は、
「自分」が十八種類の要素で構成されているという釈迦の十八界の思想に由来しています。
また彫刻の素材は檜ですが、この檜という文字を分解すると木へんは十八、つくりが会となります。その両方から会の名前を付けました。
心(十八界)と物質(十八会)を表しています。その心を作品に表現したいと励んでいます。

十八界とは?

十八界 十二処に六識を加えたもの。(仏教専門語)
それぞれの詳細については下記のとおり。

十八界
十二処
六根 六境 六識
眼(げん) 色(しき) 眼識(げんしき)
耳(に) 声(しょう) 耳識(にしき)
鼻(び) 香(こう) 鼻識(びしき)
舌(ぜつ) 味(み) 舌識(ぜっしき)
身(しん) 触(そく) 身識(しんしき)
意(い) 法(ほう) 意識(いしき)
このうち、眼・耳・鼻・舌・身を五根といい、人間が外からの影響を受ける身体の器官すなわち五感であり、
意はそれによって生じる心の働きのことである。

■出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

「永遠」をテーマに

「十八界」当教室では、面の創作を通して、日々刻々と移ろいゆくこの世において「永遠」をテーマに探求、表現する会です。

十八界は能面を中心に制作している彫刻教室です。
会員には、20代〜80代まで幅広い年齢層の方々が集い、能面以外にも顔をテーマにした様々な作品に挑戦しています。(能面、狂言面、仏面、仏像などの制作を致しております)

展覧会は、1996年より毎年行っており、21回まで銀座清月堂にて、その後23回まで渋谷の金王八幡宮社務所にて開催致しました。
その後、コロナの影響で暫くお休みしています。
また開催の折には、ぜひご来場下さいませ。

刀と筆の芸術といわれる能面

初めてご覧になる方は、新しく作られた面でも時代を経たような趣に驚かれることでしょう。
これは一般に古色といわれ、単に古く見せるということだけでなく、その面のもつ表情や性格などを強調する彩色方法です。彫刻にも、老若男女の違いを骨格や筋肉、皮膚に的確に表現され、また舞台で使うためのさまざまな工夫がほどこされています。

能面は彫刻と絵画のふたつの技を調和させて作られています。
これらの技を支え、能面制作上最も大切な要素となるのが、デッサンと油土による彫塑です。
デッサンは能面の形を正確に把み取る力を養い、彫塑では骨格や筋肉、皮膚の表現を立体的に学びとることにより生きた表情の面を作ることができます。
教室ではこの2点を基本として作品の制作に臨んでおります。

十八界彫刻教室で学べる内容について

能面制作道具の紹介・指導
油土による彫塑指導
粘土で肉付ける、彫るを体験し幅広い視野でモノを見る力を培い、深く思考を繰り返す重要な技術鍛錬となります。
彫刻刀・鑿などの使い方、磨ぎ方の基本的指導
彩色道具、能面材料(檜材)の指導
木取り・彫り・胡粉のつくり方・膠の取り扱い方・塗り・彩色の指導
能面資料・作品集・展覧会等の情報及び指導

以上、『能面』という完成された造形を写しながら、能面の全工程を学びます。