能面制作では「写し」といわれる昔の名作コピーを作ることが一般的に行われています。
名作を写すということは、面を制作する者にとってこの上ない勉強の機会。
それは、能面の基本を学ぶということであり、その完成された形のなかには伝統に培われたさまざまな秘密があり、それを解きあかしていくことでもあります。
本教室では、その基本を学び取っていきます。
絵画・彫刻にかかわらず作品には作者の個性があらわれます。
能面の場合は、特にそれが “ 顔 ” であるために出来上がった作品には、つくった人の性格が本人を見るように感じとられます。
几帳面な人、せっかちな人、優しい人、厳しい人など、作品から受ける印象は様々です。
それらのなかでも “ 品 ” のある作品に創りあげることは、一番大切で難しいものです。
これは、知識や技術がいくら上達しても、ともなうものではありません。
十八界のみなさんはこの “ 品 ”を常に心がけて作品づくりをしています。
主宰:十八界 岸本雅之